スタッフレポート

ガムマッサージ

口腔周囲・頸部・口腔内の経穴について、勉強会で発表して

ガムマッサージ

 …癒し・美容効果もあるが、お口の中には、ツボをマッサージする事によって疾患を改善させる医療

  効果もある。

 口腔周囲・頸部の経穴

 ・水溝…鼻と上口唇の間、上から1/3の所にある。牙関緊急・顔面神経麻痺・顔面の浮腫。

 ・承奨…下口唇の下のへこんだ所。顔面麻痺・顔面腫脹・歯肉炎・歯痛・流ゼン。

 ・廉泉…オトガイの下、喉仏の上。舌下の腫脹・疼痛・舌骨筋麻痺。

 ・禾リョウ…小鼻の少し舌。牙関緊急・口の歪み・鼻出血・鼻閉塞

 ・迎香…小鼻の横。口角の歪み・鼻出血・鼻閉塞・副鼻腔炎。

 ・燕口…口角部。口唇疱疹・顔面神経麻痺・三叉神経痛・流ゼン・歯痛。

 ・上迎香…鼻のつけね。急性鼻炎・結膜炎・涙腺炎。

 ・散笑…ほうれい線の中央。顔面神経麻痺・急性鼻炎・鼻詰まり・過敏性鼻炎・顔面痙攣。

 ・鼻流…鼻の穴直下。顔面神経麻痺・急性鼻炎・鼻詰まり・過敏性鼻炎・上歯痛・脳卒中。

 ・廉泉…喉仏の両脇。舌の腫脹・失音・声枯れ・流ゼン・扁桃腺炎。

 ・蛾根…耳下。急性慢性扁桃腺炎・咽頭痛。

 ・外金津玉液…喉仏の上、両脇。口渇(舌下腺に近い為、唾液が分泌される→口臭予防)・口腔潰瘍・

        舌炎・舌筋麻痺・歯痛・三叉神経痛。

 ・下関下五分…耳たぶより少し前。顔面神経麻痺・三叉神経痛・耳鳴・偏頭痛。

 ・ガイリョウ…口角の真っ直ぐ下。顔面神経麻痺・三叉神経痛・歯周炎・急性慢性歯髄炎。

 ・侠承奨…口角下の少し内側。顔面麻痺・三叉神経痛・口腔潰瘍。

 ・鬼床…下顎角の少し上側。顔面神経麻痺・三叉神経痛・歯周炎・顎関節痛。

 ・地合…下あごの先。歯周炎・歯痛・顔面神経麻痺・胃痛・消化不良。

 口腔内の経穴

 ・ギン交…上唇小帯と歯根の接合部。副鼻腔炎・根尖病巣→根管治療必要。

 ・唇里…下唇粘膜上部。口臭・歯肉炎・口腔乾燥・口腔潰瘍・顔面神経麻痺・悪心・嘔吐。

 ・頬里…口角から3cm内側の頬粘膜部。歯肉潰瘍・顔面神経麻痺・三叉神経痛。

 ・懸命…上唇小帯中央。顔面麻痺・脳卒中・癲癇・精神錯乱。

 ・舌下穴…舌両側側縁。口腔潰瘍・舌苔・扁桃腺炎・急性咽頭炎。

 ・上顎穴…上中切歯口蓋側前縁。歯周炎・歯痛・頭痛・鼻炎・感冒。

 ・海泉…舌小帯中央。口渇・流ゼン・舌の腫脹・しゃっくり・糖尿病。

(感想)

 お口に関係するツボがこんなにある事に驚いた。ツボをマッサージする事で様々な症状を軽減できる

 かもしれないので、例えば口渇の方には唾液分泌を促すツボをマッサージする等、試してみたいと

 思った。

                                  衛生士  岡本

  2016/05/12   ふくだ歯科

「ガムマッサージ 実技編」について、勉強会で発表して

◎前準備

1: 患者さんに歯磨きをしていただく

2: マスクとマッサージ手袋をつけて手洗いをする

3: 術者は患者さんの頭の後ろ12時の位置に座る

4: 口腔内を観察する

→穴があいている歯はないか   出血している所はないか

 歯茎が腫れていないか     義歯が入ったままになっていないか

 口内炎がないか        口唇が荒れていないか

◎確認事項

・口腔内を観察した後、患者さんにお口の中で痛い所がないか確認しましょう。

→痛みがあったり腫れていたり出血しているということは、炎症があるということなので

 ガムマッサージを行ってはいけません(重度の歯周病の場合)

・マッサージの途中で強い痛みを感じたり、唾液が溜まって苦しくなったら手をあげて

 もらうよう患者さんに伝えておきましょう。

ジェルの塗布について

手のこうに出す。(5分間程度のマッサージの場合)

マッサージの時間が長くなるようだったら、トレーに出すなどする。

(体温でジェルが固まってくるため)

注意事項

・ジェルをチューブの先から直接指に取ってはいけない。

(トレーやダッペングラスなどに出してから指で使う)

・一度使った手袋は石鹸で洗った後、必ず廃棄する。

・マッサージの途中で手袋が破れた場合十分に手洗いをして新しい手袋に変える。

・穴のあいている歯や被せたり詰めたりして治療してある歯の鋭縁に触れてはいけない。

・万が一、口腔内で自分の指が傷ついたら、必ず病院で感染の有無を検査する。

・手袋は大きめのものは使わない。

 (指先に隙間ができることによってフィーリング効果が損なわれることがある)

マッサージをしていく順番

下顎前歯唇側→下顎左側臼歯→下顎右側臼歯

→上顎前歯唇側→上顎左側臼歯→上顎右側臼歯

動かし方(3種類)

1、 指を左右同時にくるくると回しながら歯頸部から歯根分にかけて動かす。

1回指を回すのに1秒ほど時間をかけて回す。

※この時指は歯列に平行になるように置く

回数→往復3回

2、 歯間乳頭の指圧

回数→2回ずつ

一か所につき3秒ほど指圧

1秒 力を入れていく

1秒 力を留める

1秒 力を抜いていく

※31番と41番の間の指圧をする時は指を重ねて指圧する。

3、 指の腹を使って歯頸部から歯根分の順番で大きくだえんを描くようにこする。

左右同時に3回こする。

その後 3~3まで片手で大きくこする。

ガムマッサージは口蓋、舌側をすることもあるが、嘔吐反射や不快感がでることも あるので、

基本的には唇側頬側のみでも良いとのことでした。

(口蓋側、舌側をする場合は第一大臼歯あたりまででマッサージを行う)

感想

ガムマッサージの手順などについて詳しく知る事ができました。

患者さんにする機会がこれから先あるかもしれないのできちんと した知識を頭の中にいれて患者さんに

不快感をあたえないガムマッサージができるよう 相互に練習するなどしていきたいと思いました。

                                     衛生士  加藤

  2016/03/16   ふくだ歯科