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スタッフレポート

2021年11月

高齢者の根面う蝕について、勉強会で発表して

*歯冠う蝕と根面う蝕の違い

 歯冠部はエナメル質と呼ばれる酸に溶けにくい硬い組織で覆われて守られていますが、 歯根部は

 エナメル質に覆われていません。そのため、酸に溶けやすく、虫歯になりやすいだけでなく、虫歯の

 進行も早いのです。

 象牙質が虫歯になりやすい原因は…

 ① 象牙質は臨界phが高く、酸に溶けやすいから

  エナメル質はph5.5より低くなると溶け始めます。一方、象牙質の臨界ph6.0~6.7程度でエナメル質

  よりも酸に溶けやすい性質があります。

 ② 象牙質は有機質が多いから

  エナメル質は約95%が無機質で、有機質は1%程度であるのに対して、象牙質は無機質が約70%、

  有機質が約20%で構成されています。そのため、象牙質はエナメル質に比べて軟らかいのです。

  無機質が溶けて、残った有機質の隙間に細菌が侵入してたまることで、虫歯の進行の原因に

  なります。

 ③ 表面に象牙細管が開いているから

  象牙質の表面には、象牙細管があります。そのため、象牙質では、象牙細管を通じて象牙質内部に

  最近が侵入したり、酸が入り込んできます。根面う蝕の進行が速いのは、象牙細管の存在が大きく

  かかわっていきます。

 

*高齢になるとなぜ根面う蝕になりやすいのか

 お年を重ねると、何らかの薬を服用されている方も徐々に増えていきます。薬のせいだけではあり

 ませんが、唾液の出が少なくなる副作用がある薬も多く、ご高齢になるとお口が乾く方多くいらっ

 しゃいます。 唾液には、虫歯から歯を守る作用があります。そのため、口が乾き、唾液が少なくなる

 と、歯根部に虫歯が多発したり、急激に進行することがあるので、注意が必要なのです。

 ① う蝕から歯を守る唾液が減少するから

  唾液は、虫歯菌によって作られた酸を中和して歯を酸から守る(緩衝作用)だけでなく、酸に

  よって溶けて歯を元に戻す(再石灰化)力があり、この2つの力で虫歯から歯を守っています。

  お年を重ねると自然と唾液の出が少なくなったり、薬剤の副作用で唾液減少が起こることが多く

  あります。歯を守ってくれていた唾液が減ってしまうことで、これまで以上のケアが必要に

  なります。

 ② 口腔内の水分保持が難しくなることも

  お口の周りの筋力が低下することで、お口の中全体に唾液が行き渡らなくなったり、唇を結び

  づらいためにお口に中の水分が蒸発しやすくなることでも口腔乾燥が助長されます。 そのような

  場合は口腔周囲筋の筋訓練をするといいでしょう。

 

*根面う蝕のリスクファクター

 歯根部の虫歯は歯についたプラークが原因です。プラークが残っていたり、砂糖を含む食品を何度も

 摂取することで、虫歯になりやすくなります。また、唾液の量が少なくなればさらになりやすく

 なります。

 ① 歯周病によって歯肉が退縮することが一番のリスク

  歯周病などで歯茎が下がって歯の根元が露出してしまうと、歯茎で覆われていた象牙質が酸に

  さらされ、歯を溶かして、歯の根元の虫歯ができてしまいます。

 

*根面う蝕予防のためのセルフケア

 ①フッ化物配合の歯磨剤を使用する フッ素入りの歯磨剤を使って、力を入れすぎないように、丁寧に

  ブラッシングすることが重要です。ブラッシング後のすすぎは、できるだけフッ素が多く歯に

  留まるように、1~2回程度に少なめにするといいでしょう。また、虫歯になりやすい方は、

  ブラッシングに加えて、フッ素を含む洗口液を用いると予防の効果があります。

 ② 隙間ができた歯の間の清掃には歯間ブラシを 根元の部分に関して、歯と歯の間では、デンタル

  フロスよりも歯間ブラシのほうが効果的です。歯間ブラシはサイズの合ったものにフッ素入りの

  歯磨剤をつけて使用するといいでしょう。

 

感想

根面う蝕にはプラークも関係しているが、唾液の量も深く関係していることがわかりました。高齢に

なると唾液の量は少なくなっていきますが、服用している薬の副作用によっても唾液が減少してしまう

ので、服用している薬を把握したうえでTBIなどに繋げていくことが大切だと思いました。

またこれから暑くなり水分補給がたいせつな季節になるので、熱中症予防とからめて水分補給を

しっかりしてもらうことで口腔乾燥予防から根面う蝕の話を伝えていけたらいいなと思いました。

                        衛生士 岡崎

  2021/11/14   ふくだ歯科
タグ:虫歯予防