スタッフレポート

2023年5月

お口が渇きがちな患者さんの口腔ケア&保湿剤活用術について、勉強会で発表して

下準備&観察のしかた  

1・バイタルチェック     

□自覚症状・他覚症状の有無(しんどさ、息苦しさなど)     

□客観的評価        

 〇意識レベル      〇脈拍        〇体温         〇SpO2   

2・体位調整     

 誤嚥予防と安全安楽を確保      

  座位が可能な場合   90度座位のまま頭部前屈に注意 足が安定      

  ベッド理想体位    30度リクライニング頸部前屈位      

  誤嚥リスク高い場合  頭部を横向き             

     ↑        

  無理な姿勢ではないか、苦痛表情がないか、患者さんの身体に

  力が入っている箇所がないかを確認する  

3・口腔内の状態の把握     

 観察チェックリスト      

  〇歯の状態(歯数、う歯、補綴装置)      

  〇口腔衛生状態      

  〇義歯や動揺歯の有無      

  〇舌・口蓋・頬粘膜の汚染物の付着      

  〇潰瘍や出血の有無      

  〇唾液の性状(粘膜・泡状)  など      

  泡状唾液        

   口腔乾燥がある場合、唾液は所見では泡状になっており、触ると   

   粘性になっている。特に最後臼歯部あたりや舌縁を確認するとよい。

不快感軽減&保湿を持続させるための口腔ケア    

1・加湿とマッサージ     

 汚れを浮かせて、除去しやすくする      

 まずは加湿して軟らかく       

 グローブを装着した指に水やマウスリンスをつけて口腔粘膜を ゆっくり優しく触っていく       ↑

 付着物があるかの確認・マッサージ効果・リラクゼーション             

 大きな汚染物はこの段階で除去をしておく  

2・口腔清掃     

 補助用具を用いりながら、傷をつけないことを最優先にする      

  歯ブラシは軟らかめ      

  強固に付着している汚染物等はシングルタフトブラシ(軟らかめ)使用       

  浮き上がった汚染物がまた乾燥することもあるので、ブロックごとに スポンジブラシや

  口腔ケアシートなどで汚染物の回収をする    

3・含嗽と口腔内清拭     

 除去したものは、残らず回収する       

  含嗽可能な場合   しっかり吐きだせているか確認                 

            水分が残留しやすい舌下は、必ず確認する       

  含嗽が困難な場合  スポンジブラシや口腔ケアシートで口腔内 全体を清拭する

   必要な水分や唾液まで拭い取りすぎないように注意し、適度の 湿潤状態を保つ。

   ケア後乾燥している時は、保湿スプレーなどで 再度加湿しておく    

4・保湿     

 口腔ケア後のうるおいをキープするため保湿ジェルを薄く塗布する

 

【感想】

口腔ケアをした後の保湿をあまり重視していない方も多いと思う、保湿 の重要性をアプローチするのも

必要。  

                        衛生士 赤木  

  2023/05/17   ふくだ歯科
タグ:口腔乾燥