高齢化社会となった現在、医療の現場において日和見感染のリスクを軽減
することは、院内感染予防の観点から重要視されています。近年では、歯科
領域の院内感染においても重要視されるようになり、歯科ユニット給水系の
微生物汚染が注目されています。この微生物汚染は、給水停止時に長時間に
わたり給水チューブ内に滞留した水中で微生物が増殖し、その後形成された
バイオフィルムがチューブに付着することに起因します。歯科切削器具など
から放出される水は、歯科ユニット給水系の水を使用しているため、切削器具
よりバイオフィルムから落屑した微生物が水とともに放出されることが指摘
されています。
一方、新しい消毒法として中性電解水が注目されています。中性電解水は
次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンを含む水溶液です。生体為害性がなく、無味・
無臭で金属腐食性も低いとされており、洗口剤として応用が期待されて
います。また排水路環境にも影響が少ないことから、歯科器材・材料の消毒
に用いられています。
当医院ではユニットクリーニング、通称「ユニクリ」を施工し、給水チューブ
内で増殖した微生物の存在するバイオフィルムを完全に除去しました。治療に
用いる全ての水に生体に安全な除菌水(中性電解水)を使用しています。
今まで(浄水器のみ使用)以上に、安心して治療を受けていただけることと
思います。
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