スタッフレポート

歯のホワイトニング

ホワイトニングについて、勉強会で発表して

<歯のホワイトニングとは>

ホワイトニングは広義では歯を白くする処置の総称ですが、狭義では歯の漂白(ブリーチ)をさし

ます。歯の漂白は、歯質を全く切削することなく化学的に色を改善できる低侵襲な治療方法です。

<歯の色>

1. ヒトの歯の色

      歯の色調は、照明により異なりますが通常は比較的透明なエナメル質を透過して、不透明で淡黄色

         の象牙質が見えることにより知覚されます。歯冠の部位によってエナメル質や象牙質の厚さは異

         な ります。さらに、色調も歯頸部、歯冠体部、切縁で異なっています。

         *象牙質の厚い犬歯は黄色っぽく見える

2. 歯の測色における留意点

      ホワイトニングを行う前の歯の色とホワイトニング後の色を記録することは、臨床でのトラブルを

         防ぐ方法のひとつです。 測色計により色調を測定すること、術前と術後の口腔内写真を撮影する

         こと、シェードガイドと歯と術前と術後に患者と一緒に観察し、記録を残すことは歯の色を記録

         する基本的な要件になります。

         *乾燥すると白く見えるためシェードガイドで見る時は短時間で湿潤した状態で行う

<ホワイトニングのメカニズム>

1. ホワイトニング材の成分

      ホワイトニング材として臨床応用されているのは

      オフィスホワイトニング・・・各種濃度の過酸化水素

      ホームホワイトニング・・・10%過酸化尿素

      ウォーキングブリーチ・・・過ホウ酸ナトリウム

2. ホワイトニング材の歯面への作用

      ホワイトニング材はエナメル質表面に作用させます。ホワイトニング終了後には、直後の着色飲

         食物や酸性飲料の摂取、喫煙は避けるよう指示します。これは、ホワイトニング材は歯の表面を

         保護している有機性の皮膜であるペリクル(獲得皮膜)を除去する作用があるからです。

<ホワイトニングの問題点>

1. 象牙質知覚過敏症

      知覚過敏が生じた場合は、ただちにホワイトニングを中止(または中止するよう指示)します。

         ◎知覚過敏に対する処置

             ・フッ化物配合ジェルを使用する

             ・硝酸カリウム配合歯磨材を使用する

             ・ホワイトニングの間隔、時間を調整する

             ・象牙質知覚過敏抑制剤を塗布する

2. 後戻り

      オフィスホワイトニングの施術後24時間、またはホームホワイトニングの実施期間中は、着色

          しやすい飲食物(カレー、ワインなど)の摂取は控えるように指導します。ホワイトニング後

          は、2週間くらいの間に多少の後戻りがありますが、その後は比較的安定します。しかし、患者

          の生活習慣や嗜好品、セルフケア状況によりますが、明度が徐々に低下していきます。

           そのため、後戻りの防止策として適切なセルフケアを行い、付着するプラーク量をできるだけ

            少なくする必要があります。 1ヶ月から3ヶ月に1回程度のPMTCを促し、必要に応じて

            タッチアップホワイトニングを行うことも重要です。

<感想>

日々の診療の中でホワイトニングの相談を受けることもあります。患者さんが気になっていることなど

を聞き、特徴や使用方法をしっかりと伝えていきたいです。また、ホワイトニングを行う患者さんには

安全に使用してもらうことはもちろん、終了後の後戻りを防ぐためのメンテナンスも大切だと思いま

した。

                                                歯科衛生士 松本

  2017/08/14   ふくだ歯科

平成26年度日本審美歯科学会 第1回ホワイトニングアドバンストセミナーに参加して

「歯科審美におけるチーム医療を考える」

「ホワイトニングコーディネーターとしてやりがいを感じるために」―DH百瀬恵美

患者さんにより分かりやすいホワイトニング

オフィス…短時間。後戻りが早い。

ホーム…じっくり。後戻りが遅い。

オフィス…ステーキのレアの状態。急激に日焼けした状態。

ホーム…携帯用カイロや湯たんぽなどで低温火傷を起こした状態。

トラブル回避…同意書にサインをしてもらう

・料金の明確な提示

・知覚過敏の説明

・色調の予測が難しいこと …色の改善には限界があることを説明し、理解してもらう

使用感 オフィス…案外快適だがチェアタイムが長い。最初は色の変化が分かりにくい。

     ホーム…味がまずい。下顎の前歯がしみる。(知覚過敏は上顎よりも下顎に出やすい)  

まとめ

1.知識を得、患者さんに自信を持って勧める

2.歯にコンプレックスを持っている人へ情報を聞き出す

3.クリニックが潤う

「“プロフェッショナルを目指そう!”ホワイトニングアドバンストセミナー」―DH田嶋美樹

患者満足のファクター

カウンセリング

患者の希望を正しく汲み取る

術前・術中・術後のカウンセリング(モチベーションが高め→メンテへ)

気持ちの変化に敏感に気付く

審査・診断

歯科医師によって審査・診断   

予後の推測、目標の設定

材料・施術

患者に合わせた方法の提案   

丁寧な施術

効果      

術前・術後の資料比較      

コメント

まとめ:みなさんのオフィスでは?

スタッフが皆白いキレイな歯

患者さんとゆっくりコミュニケーションをとれる環境

待合室、診療室、お手洗いの掲示物

ホームページでの掲載

予防、メインテナンスシステムの確立

積極的に勧める

「ホワイトニングコーディネーターアドバンストセミナー・ディスカッション」

題目:「歯を白くしたい。他の歯医者でホワイトニングをしたが白くならない。 もっと白くしたい。」と言われる患者への対応は?

T:「測色計で測り、『ホワイトニングが終わった人と同じ位白いわよ』と伝える。あとはメインテナンスで維持していく。」

M:「測色計。シェードガイド。薬剤の種類を聞いて、他の種類に変える等の対応をする。」

題目:「ホームが続かない患者さんで、何故かというと『面倒くさい、知覚過敏が嫌』という人がいる。その人たちは、歯科医院でトレーを作って液を購入し、その後はネットで購入してしまっている為と考えられる。対応は?

M:「定期的なメインテナンスを行い、患者さんのお話をよく聞く。味が馴染めないと言う患者さんにはオフィスをお勧めする。」

T:「ネットで購入したという商品を見せて頂く。ピリピリするよね…等とデメリットや特徴を確認する。患者さんに合わせて、『あなたの場合は1か月に1本購入しましょう』などと細かく指示を出す。」

座長:「ネットでは35%のオフィスホワイトニングキットなども売られている為、危険性をしっかりと説明するようにして下さい。」

質問:「説明したにもかかわらず、動かれて火傷してしまった場合、何か出来ることは?」

座長:「しっかりと水洗する。あるいは私の場合、ビタミンEのカプセルを割り、中の液体を塗るようにしています。」

質問:「ホームとオフィスを併用してまだらな感じが残ってしまった場合の対応は?」

座長:「もう少し低濃度(10%)なものを長く使用してもらうことでまだらな感じを減らせると思う。」

【感想・考察】

9月21日に参加させて頂いたホワイトニングアドバンストセミナーの前半部分をまとめ、レポートしてみました。内容としては、知っている部分や医院として既に行っている部分もあり、改めて復習することが出来たり、苦手分野としている説明などに関しては参考に出来そうな話も多く、勉強になりました。積極的に勧めることが強調されていましたが、私としては患者さんに寄り添いながら、コンプレックスとなるものを巧みに見抜き、無くしていけるように尽力できたらいいなと思いました。                                    

                                       衛生士 河本

  2014/12/22   ふくだ歯科

「歯のホワイトニング(実践編)」について、勉強会で発表して

 

 

1.カウンセリング

 ☆患者と医療者側との信頼関係を築く(ラポールの形成)

 ☆患者の要望・悩みを把握し、お互いのゴールを一致させる

2.口腔内検査

 ①歯の状態…う蝕、亀裂、形成不全、磨耗、咬耗、楔状欠損、知覚過敏、歯髄の状態、歯冠修復物など

 ②歯の色調…シェードテイキング(視感比色、機械測色)、口腔内写真撮影

 ③歯列の状態

 ④口腔内清掃状態

 ⑤歯周疾患の有無とその程度

3.診断と治療計画

 ①診断

  歯の着色・変色の原因

   外因性の歯の着色・変色…コーヒー、茶、赤ワイン、タバコなどの嗜好品

   内因性の歯の変色…遺伝性疾患、代謝性疾患、歯の障害、科学物質や薬剤

 ②治療計画の立案

  1)ホワイトニング方法の選択

  2)使用薬剤の決定

   無髄変色歯…ウォーキングブリーチ法

   有髄変色歯…オフィスホワイトニング法、ホームホワイトニング法あるいは両方

を併用するデュアルホワイトニング法

 ③治療期間・通院回数・費用の確認

 ④同意書

4.インフォームドコンセント

 ホワイトニングを行うにあたって、患者に伝えるとともに確実に理解してもらわなけれ

ばいけない事項が多くあります。患者の納得が得られるまで十分に説明し、その後にホワイトニングに着手することに同意していただきます。

 

※ホワイトニング後に注意すべき食品

ホワイトニング直後…柑橘系飲食物などの酸性食品                                      ホワイトニング後24~48時間…コーヒー、茶、コーラ、赤ワイン、タバコ、醤油、ソース、マスタード、ケチャップ、ベリー類などの色の濃い飲食物                                                5.処置                                                                ①前処置                                                                      必要に応じて、口腔内清掃指導、スケーリングあるいはPMTCを行います。                        ②ホワイトニング                                                                   6.評価                                                                            ①色調の比較                                                                      ②患者の満足度                                                                      十分な満足度が得られない場合は①ホワイトニング回数を増やす.②ホワイトニング期間を伸ばす         ③他のホワイトニング法の併用を検討することなどが必要です。                                      7.修復物の再製の必要性                                                             8.メインテナンス

 ホワイトニング効果を高めるためのセルフケアとプロフェッショナルケア、そして健康で白い歯を維持するためのメインテナンスの継続が必要となります。

   ①セルフケア

   ホワイトニングの効果を維持するためには、毎日の適切なセルフケアが大切であることを説明し、患者に認識していただくことが大切です。

     ②プロフェッショナルケア

通常3~6ヶ月の間隔で来院していただき、PMTCを行います。プロフェッショナルケアをしながら後戻りの程度を観察します。

③タッチアップホワイトニング(再ホワイトニング)                                      後戻りの程度、口腔内の状態、患者の生活環境に応じて、オフィス、ホーム、デュアルホワイトニングを選択します。

 

《まとめ・感想》

ホワイトニングコーディネーター講習会に参加させていただき、実践編をレポートにまとめました。

歯科衛生士の重要な役割として、患者に対するカウンセリング、セルフケアの指導、プロフェッショナルケアが挙げられ、どれもホワイトニングには欠かすことのできません。正しい情報を提供し、より効果的な、そして何より患者が安心してホワイトニングを行えるよう努めたいと思います。

                             衛生士  関口 

  2014/06/22   ふくだ歯科

ホワイトニングコーディネーター講習会に参加して

歯のホワイトニング 基礎編

 

 

)1.ホワイトニングとは…歯の漂白(ブリーチ)

2.ホワイトニングコーディネーター制度

☆歯科衛生士の職域を越えてはならない

歯科衛生士の行う事柄(補助)

◆カウンセリング・ホワイトニングについての説明

        ◆歯科医師の指示の下

…術前の状態の記録・ホワイトニング効果の判定・歯面清掃・ホワイトニング処置

 

)1.ヒトの歯の色

比較的透明なエナメル質を透過して、不透明で淡黄色の象牙質が見えることにより知覚される。

☆象牙質の厚い犬歯は黄色っぽく見える

☆乾燥すると白く見える

   2.歯の測色と記録…L***

L*…明るさ(明度)→100=白、0=黒

a*…色相(赤み)→+a=+赤、-a=-緑

b*…色相(黄色み)→+b=+黄、-b=-青

   3.歯の測色における留意点

     測色計による色調の測定(商品名:クリスタルアイ測色計)

     術前・術中・術後の口腔内写真の撮影

     片顎ずつ行う事も重要

 

シェードテイキング…最も明度が高い(白い)のはB1

 

)歯の着色・変色

ファインマンのテトラサイクリン変色歯分類

F1…淡い黄色、褐色、灰色で歯冠全体が一様に着色されていて、縞模様は見られない…漂白◎

F2…第1度よりは濃く歯冠全体が一様に着色されていて、縞模様は見られない…漂白○

F3…濃い灰色、青みがかかった灰色で縞模様を伴うもの…漂白△

F4…着色が強く、縞模様も著名なもの…漂白×

 

テトラサイクリン系薬剤による歯の変色のメカニズム

・歯冠形成期に投与されたテトラサイクリンが硬組織内に取り込まれ、象牙質中にテトラサイクリン

-リン酸塩を形成→太陽光線が当たると光化学反応により色調変化を起こし、黄色から褐色を呈する。

・徐々に変色が濃くなる。

 

)ホワイトニングのメカニズム

ホワイトトニング材

オフィス…3.5~35%過酸化水素

ホーム…10%過酸化尿素

ウォーキングブリーチ…30~35%過酸化水素水+過ホウ酸ナトリウム

過酸化水素の分解と漂白作用

活性酸素が着色有機成分を色の薄い物質or無職の物質に分解する

 

ホワイトニング材の歯質内部への作用

☆変色しているのはほとんどが象牙質

☆象牙質内部まで浸透する

→ホワイトニング材は歯の表面のみならずエナメル質を透過して、

エナメル象牙境、象牙質まで漂白される。

 

 

)ホワイトニングの安全性

ホワイトニングの適応症、非適応症ならびに禁忌症

1.有髄歯

適応症

増齢に伴う変色(黄ばみ)

…年齢とともにエナメル質が薄くなり黄ばんだ象牙質の色を透過して見えている

・軽度のテトラサイクリン変色歯(Feinmanらの分類第1、2度)

・軽度のフッ素症

 

非適応症ならびに注意を要する症例

・重度ならびに縞模様のあるテトラサイクリン変色歯(Feinmanらの分類第3、4度)

・重度の石灰化不全のあるもの

・重度の象牙質知覚過敏症

・形成不全など実質欠損の大きいもの

・エナメル質の切縁が黒っぽく見えるもの

          →切縁の色調は変わらない(口腔内の暗い色を透過しているから)

・(注)エナメル質に亀裂のあるもの

→知覚過敏の可能性が大きい…検査の時によくエアをかけてチェック

…鏡を見せてKr.に説明

・(注)コンポジットレジンなど大きな修復物があるもの →レジンの色調は変化しない

・(注)軽度の石灰化不全 →(一時的に)縞模様が目立つ

 

2.無髄歯

適応症→歯髄疾患による変色

・歯髄死による象牙質内有機質の変性

・打撲による出血歯髄死

・失活剤による歯髄出血

・抜髄時の不完全な止血

・不適切な修復による歯髄死

・抜髄、根管治療時の歯髄の取り残し

 

非適応症

・金属物質による変色(アマルガム、メタルコア)

・歯質が不十分なもの

・仮封がしにくいもの

・根未完成歯

 

3.全身的な要因による禁忌症(有髄歯および無髄歯)

無カタラーゼ症(過酸化水素を分解する酵素であるカタラーゼを持たない)

→ホワイトニング時に発生する活性酸素が口腔内や血管内の赤血球に働きかけ

口腔壊死を起こしてしまう

・妊娠中、授乳中の女性

・小児

・光線過敏(オフィスホワイトニング)

・呼吸器疾患(ホームホワイトニング)

 

 

30~35%高濃度過酸化水素

→軟組織に付着した場合、ただちに多量の水で洗い流す

10%過酸化尿素

3.6%の過酸化水素と6.4%の尿素に分解される

 

 

 

 

)ホワイトニングの問題点

1.象牙質知覚過敏症

知覚過敏が生じた場合、ただちにホワイトニングを中止

→シュウ酸やCPP-ACPなどを含む薬剤などで象牙質知覚過敏処置を行う

→症状の改善後は時間を短くして再開

 

2.後戻り

ホワイトニング直後はエナメル質表面を覆っているペリクル(ムチンによる歯面の保護膜)

が除去されるため、歯面に色素が付着しやすい

→オフィスホワイトニングの施術後24時間、ホームホワイトニングの実施期間中は、

着色しやすい飲食物摂取を避けるよう指導

 

ホワイトニング後、2週間くらいの間に多少の後戻りがありますが、その後は比較的安定する。

1か月から3か月に1回程度のPMTCを促し、必要に応じてタッチアップホワイトニング(再漂白)を行う。

 

)ウォーキングブリーチ法

無髄歯の髄腔内に漂白剤30~35%過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウムの混合ペースト)

を封入し、内部から漂白する方法

 

)デュアルホワイトニング(コンビネーションホワイトニング)

同一歯に対して2種類のホワイトニング法を併用する方法…ホーム+オフィス

 

 

【感想・考察】

ホワイトニングコーディネーター講習会に参加させて頂き、基礎編をレポートとしてまとめてみました。講習会では、教科書通りにはいかない診療現場での実情と実際的な内容を、エビデンスと、先生方のこれまでの経験に基づいた、テキストにこだわらない講義をして下さり、大変興味深かったです。知っていることもありましたが、それ以上に初めて知り得た情報も多く、有意義な一日となりました。今まで何気なく行なっていたことや部分的に知っていた内容など、自分の中で“点”として存在していたものが一つに繋がったようなそんな感覚もあり、「あぁ、そういうことだったのか」と大いに納得出来ました。講習会に参加することが出来て本当に良かったと感じています。

                                                         衛生士 河本

  2014/06/01   ふくだ歯科

平成25年度 第5回 ホワイトニングアドバンスセミナーに参加して

 

千田彰先生(日本歯科審美学会会長/愛知学院大学歯学部保存修復学講座教授)

 全ての歯科医療の結果は審美的であるべき。患者さん・社会が歯科医療に求めるものが変わってきている。①歯の色 ②口のにおい ③歯並び ④歯茎の状態 ⑤歯の痛み …

審美歯科の意義…歯科医療は、健康で幸せな長寿・質の高い生活を実現させる。きれいな笑顔をつくる事を目的とする。

 検査→診断→治療→予防(プロの管理のもと)   予防の先頭に立つのがDH!

 

講演Ⅰ「歯科衛生士と歯科審美の広がり」 日本歯科審美学会副会長 武井典子先生

近年の衛生士を取り巻く「保健・医療・介護・福祉」の環境の変化

 口腔機能に着目(医療の場でも歯科衛生士が期待されている)…口腔機能維持・向上 全身の健康へのアプローチ 高齢化の進展・疾病構造の変化(疾病により口腔ケアが異なる)

 口腔の健康…口腔細菌コントロール 口腔機能維持・向上 栄養の構築 健康生活 QOLの向上   →このサイクルの中で健康な口腔を作っていく事ができる。

 今後は、口腔ケアマネジメント(Dr.の指示のもと、高齢者の口腔ケア)をどんどんしていく必要がある。

 

色々なデータから… 患者さんに、お口の中でとても重要だと思う事は?と聞くと、よく噛める、歯肉が健康、という答えが多い。お口の中で気になる事は?と聞くと、色、におい、という答えが多い。

雑誌「プレジデント」のデータより…男性や70歳以上の方が健康面で後悔している事は? ①歯の定期検診 ②スポーツで体力強化 ③ウォーキング

 

ホームケア支援のポイント ①患者さんとのコミュニケーションアップ(+の気持ちで働きかける) ②口腔の重要性のモチベーションアップ ③自分の口腔の問題点を客観的に知る(多項目唾液検査システム…簡便、短時間、多項目であること) ④自分で決めて実行する力を高める ⑤ホームケアの有効性を実感する

 

講演Ⅱ「ホワイトニングコーディネーターの次なる視点 ―白い歯の意味するところ―」ナグモ歯科赤坂クリニック 田島菜穂子先生

 

ホワイトニングの難しさ→期待していた白さになったか、しみたり痛みはないか。

ホワイトニング…漂白して白くする

世間では「ホワイトニング」という言葉が一人歩きして「サロン」やマンションの個室でやっている…医療行為ではないホワイトニング

ホワイトニングは術前のカウンセリングが最も大切 ①ゴールをお互いにしっかり見る。(求める白さの度合いを確認) ②ホワイトニングがどういうものなのかを説明(限界・時間・期間・回数・費用等) ③患者さんからの質問に答える(適応症・禁忌症。場合によっては、初めからベニアの方が良かったりする) 心の声を聴く…様々な価値感・主訴・過去のホワイトニング経験談 「ホワイトニングしたい」という希望→今すぐ、なのか、考えてから後日、なのか。    →処置の選択をしてもらう(同意)

 

<感想> 最近のデータからも、審美的な治療が注目されている事が分かりますが、患者さんの希望(心の声)に耳を傾けながら、仕上がりに繋げていきたいです。ホワイトニング(審美的治療)をきっかけに、表情が明るくなったり、お口の中の健康に興味を持つ患者さんが増えるといいなと感じました。                         衛生士 千田                                           

  2014/04/17   ふくだ歯科

歯を白くについて、勉強会で発表して

「歯を白く」  

                                     参照 讀賣新聞20101/191/21

【黄ばむ要因は何か】

そもそも歯の色は、半透明のエナメル質から内部の象牙質の薄い黄色が透けて見えており、その為、自然な歯は真っ白でなく、やや黄色がかっている。

 

  要因

   ◆加齢により ①エナメル質が薄くなる

          ②象牙質がより黄色く変化する

          ③エナメル質の内部に、唾液中のカルシウムやリンなど  

           が堆積し、象牙質が透けやすい構造になる

                                            …といった変化でより黄色く見える

       ◆幼少時にテトラサイクリン系抗菌薬の服用をした

    (出生直後~6、8歳まで。30歳代~40代前半の人に多い)

   ◆事故などの外傷による神経の壊死

   ◆虫歯の治療による神経の除去(抜髄)

   ◆飲食物、またタバコのヤニの付着によるもの 

      …コーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワイン、カレーなど

      →歯の表面に付いた直後の汚れは落ちやすいので、着色の付きやすいものを食べたら、きちんと歯磨きをする習慣を身に付けることで対処できる。

                                     

      …好物を敬遠しなくても大丈夫。

 

 《DATA》

  花王ヒューマンヘルスケア研究センターが18~49歳の男女177人を  

  分析し、黄ばみの有無や主な黄ばみの原因を調べたところ、「白い歯」と 

  判定された人はたった20%だった。

 

【歯の着色を落とす為のセルフケア】

   硬めのハブラシで、ヤニとり効果をうたう歯磨剤(粒子の粗いもの)を 

   使い、強い力でゴシゴシ磨くと、歯の表面に細かなキズを付けて    

   しまい、いったんは汚れが落ちても、再び付着しやすくなる為、    

   黄ばみやすい歯を作っていることになる。

 

  □歯ブラシ→「軟らかめ」か「普通」の硬さのものを選ぶ。

         柄が適度にたわみ、力がかかりにくい工夫をされている  

         商品もあり、使いやすい。

  □唾液も大切→唾液腺を刺激するようなマッサージを患者さん自身にも時々やってもらうこともできる。          …両手の親指で、顎の付け根あたりの首の上部を押す

 

 《DATA》

   唾液分泌を抑えてしまう飲み薬

    消化管運動抑制薬…ブスコパン、チアトン

    尿もれ・頻尿治療薬…バップフォー、デトルシトール、ベシケア

    抗パーキンソン薬…アーテン、アキネトン

    抗ヒスタミン薬…レスタミンコーワ、ポララミン

    抗うつ薬…トリプタノール、トフラニール        など

 

 

【酸蝕症】

  炭酸飲料や果物などが含む酸で歯が溶け、冷たいものを食べた時などに  

  歯がしみる知覚過敏症が起こる

       

  歯のエナメル質が変化して透明度が増したり、エナメル質が溶けて、   

  その下の黄色い象牙質がむき出しになったりし、歯の色が黄ばんでいく。

 

  ※一度溶けた歯を元には戻せない

    …強酸性飲食物でもその取り方を工夫すれば、症状の進行を緩やかに  

     できる

 

  〔控えるべき事〕

   ①、「ながら飲み」…歯が常に酸にさらされていることになり、歯が

       溶けやすい。

   ②、「ジョギングなど運動後の、強酸性飲用物による水分補給」

     …口の中が乾いて、中性に戻す唾液が出にくく、酸蝕されやすい。

 

 

  〔注意点〕

    ◇酸の強い飲食物をとったすぐ後の歯磨きは控える。

      →酸にさらされた直後の歯は軟らかく、ここで歯を磨くとさらに表面が削れてしまう為、食後30分程おくこと。

       …唾液の働きにより、口の中を中性に戻し、また含まれる  カルシウムやリンにより再石灰化を促してくれる。

 

    ◇酸性の強い飲食物をとったらすぐ、お茶や水で口の中を中和させ  

     たり、赤ワインにチーズ、紅茶に牛乳というように再石灰化を促す 

     カルシウムが豊富な乳製品と合わせるのも良い。

 

 

 

 《DATA》

 エナメル質が溶け出すのはPHが5.5より低く、酸性度が強くなった時。

 

主な飲み物のPH値

 

 

上矢印: 歯が溶けやすい

 

 

 

PH

飲み物

 

 

酸性(強)

2.2

コーラ

 

 

 

2.9

梅酒

 

 

 

3.1

黒酢ドリンク

 

 

 

3.4

赤ワイン

 

 

 

3.8

スポーツ飲料

 

 

 

4.0

100%オレンジジュース

 

 

 

4.3

ビール

 

 

 

4.9

日本酒

 

 

 

 

 

 

 

 

5.5

エナメル質が溶け始める

 

 

 

 

 

 

 

 

6.2

緑茶

 

 

 

6.8

牛乳

 

 

中性

7.0

ミネラルウォーター

 

 


 

 

【感想・考察】

歯の色というのは、歯科にかかられる患者さんであれば最も気になる部分だ 

と思います。それでこの新聞記事は、黄ばむ要因とそのメカニズムが分かり 

やすく説明してあり、大変興味深かったです。また、「歯の色の調査」や

「酸性度の強い飲み物」といったデータは患者さんへのTBIなどに大変参考

になると思いました。虫歯予防には「食べたらすぐ磨く」というのが常識と

なっている中で、「酸の強い飲食物のすぐ後の歯磨きは控える」といった報は、患者さんに合わせ上手に説明していくことが重要になると感じました。

これからのTBIにも、歯周病や虫歯予防、酸蝕症といった様々な要素と

バランスをとりながら、今回の内容を生かしていければいいなと思いました。

                       衛生士 河本                        

                                                                                                                                       

 

  2012/03/04   ふくだ歯科

加藤久子先生講演の「ホワイトニングにおける歯科衛生士の役割」に参加し、その内容を勉強会で発表して

DHの立場で必要なホワイトニングの知識についてお話して下さり、スケーラーの選択についてなどすぐに実行できる内容もあってとても参考になりました。講演の中で何度もとりあげられていた「プラークフリー」の大切さを再認識しました。
ホワイトニング後でなくとも、普段のメインテナンスでもとり入れられる内容もたくさんあったので、日々の診療でも活かしていければと思います。

衛生士 西内

  2011/08/31   ふくだ歯科

ホワイトニング・コーディネーター養成講座を受講して

先に、先輩方が受講され、レポート発表をして下さっていたため、講義内容は比較的理解しやすく、復習の意味合いで聴くことができました。特に以前と変わっている内容はなく、新製品について少し付け加えられていた位だと思います。

専門外来「白く美しい歯の外来」の大森かをる先生の講義ではスライド写真で審美治療(オフィス・ホームホワイトニング、ラミネートべニア、セラミッククラ ウン)の実際の様々な症例をみることができ、とても面白かったです。患者さん個人個人で求めているゴールは本当に様々なんだと改めて感じました。

「審美治療の受容はこれから益々高まってくる」と講義の中でもお話がありましたが、治療を提供する側として患者さんそれぞれの求めるゴールを理解し、正し い知識をもって同じゴールを目指していけるよう努力していきたいです。

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衛生士 西内

 

  2011/07/05   ふくだ歯科

「ホワイトニング時のTooth Wearと知覚過敏の扱い」について田上教授の講演会に参加して

田上先生は「ホワイトニング時に生じる知覚過敏は必ず消失すると考えてよい」と確信をもって発言されていました。確かに当院でホワイトニングされ、知覚過 敏をうったえられた患者さんはいらっしゃいましたが、すぐに落ち着くことがほとんどでしたし、私自身もそうでした。しかし、ホワイトニング材で歯質の表面 がごく少量ですが、一時的に粗ぞうになっていると考えられますので、保護する意味でもアフターケア(当院ではリナメルを主に使用)が必要であると改めて思 いました。また、商品の紹介等多く、良さそうなものはこれからも取り入れていこうと思います。

衛生士 千田

  2011/07/05   ふくだ歯科

ホワイトニング・コーディネーター養成講座を受講して

最近、美容院やエステに行く事と同じような感覚で、歯医者さんで「白く美しい歯に」と望んで来られる方がたくさんいらっしゃいます。

歯のホワイトニングが注目されているのを患者さんとお話する日々の診療でも感じ、仕組みや種類・方法などについて知りたいと思い、ホワイトニング講習会に行かせて頂きました。

白く美しい歯というのは誰もが憧れますので、ホワイトニングについての知識、技術を身につけ、患者さんに少しでも役立つ情報提供ができればいいなと思います。

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衛生士 千田  
 
 

 

  2011/07/04   ふくだ歯科