スタッフレポート

「マイナス1歳からはじめるむし歯予防」を読んで(1)

 

“感染症”であるむし歯について

 

 ●子どものむし歯はむし歯菌が口の中に感染することから始まる。

 

          ↓(感染した後)

 

   砂糖の食べ方や歯みがきの習慣によってむし歯菌の数が増加して、

 

むし歯になりやすい状態になる。

 

  

 

   ●むし歯は感染症だが、むし歯菌の感染だけで発症するわけではない。

 

    むし歯には2つの段階がある。

 

      ステップ1 「菌がうつる」段階      感染症

 

      ステップ2 「菌がうつったあと」の段階  生活習慣病

 

 

 

   ●むし歯菌が感染しやすい時期、特に注意したほうがよい時期。

 

     むし歯の定着時期は「歯が生えたあと」。

 

生後1歳7ヶ月~2歳7ヶ月は特に感染しやすい時期である。

 

 

 

むし歯菌の感染を防ぐための基本

 

   歯科医院でのクリーニングを定期的に受ける

 

→お口の中のむし歯菌の量を減らすため

 

   子どもと同じ箸やスプーンを共有しない、噛み与えをしない

 

→唾液によるむし歯菌感染を防ぐ

 

   お砂糖が入った食べ物や飲み物を控える

 

→むし歯菌が口の中に感染するときに、砂糖がすでにあると

 

むし歯菌がすみつきやすくなるため

 

  

 

 日常生活で、禁止づくめで成果を上げるのは極めて困難な時代。

 

          ↓ (発想の転換)

 

   子どもにうつる前にお母さんのお口の中にいるむし歯を

 

「感染しても、お口の中にすみつきにくい菌」に変えてしまう。

 

 

 

感染を予防するための心強い味方とは?

 

      キシリトール・・・「むし歯菌の質を変える」働きがある。

 

●むし歯菌(ミュータンス菌)には、悪玉ミュータンス菌と

 

 善玉ミュータンス菌の2つがある。

 

悪玉ミュータンス菌:がんこで歯からはがれにくい

 

善玉ミュータンス菌:歯からはがれやすい

 

 

 

 あらかじめ口の中にいる菌の質を歯からはがれやすい状態に変えておけば、

 

 万が一お母さんから子どもへうつっても安心。

 

 

 

●妊娠中に口の中の悪玉菌を善玉菌に変えておくことが大事。

 

    そのためキシリトールが活用できる

 

●歯垢が落としやすくなるので、歯磨きもラクになる

 

●ネバネバしていた口の中がさらさらになる。

 

 

 

妊娠中からキシリトールを食べるとどうなるか?

 

 研究結果で明らかになった効果

 

  効果その1 お母さんから子どもへのむし歯菌感染を防ぐ。

 

  効果その2 むし歯菌が口の中にすみつく時期を遅らせることができる。

 

 

【感想】

 

この本でむし歯は感染症生活習慣病といわれ、あらためてその言葉におそれ

を感じました。予防法では同じ箸やスプーンなどの共有はさけるとか、砂糖の

入った食べ物・飲み物は控えるなどありましたが、いくら気をつけていても

日常の生活では限界があります。禁止項目を連ねるのではなく発想の転換を

してあらたな解決方法として、キシリトールをうまく活用し効果を上げること

に共感しました。また、子どもへのむし歯の影響は妊娠中からも始まっている

ので生まれる前からの指導も十分におこなっていく必要があると思いました。

 

                            衛生士 赤木

 

  2013/07/21   ふくだ歯科
タグ:虫歯予防