6歳前後になると、乳歯が抜けて永久歯が生え替わり始める。20本の乳歯が生え替わり、新たな
永久歯も加えて計32本になるのは17~18歳頃と、歯の生え替わりは長期間に及ぶ。
人によっては、親知らずの歯が生えずに、計28本の場合もある。
乳歯の抜ける仕組み
歯茎の内部で永久歯の成長が始まると、乳歯の根っこが縮むように消失していき、最終的に抜け
落ちる。
歯が生え替わる時期に注意すべきこと
・グラグラする歯でも、根っこが残っている可能性もあり、その状態で無理に引き抜くと、歯茎を
傷付けたり、歯が割れたりする恐れもある。無理に抜こうとせず、歯科医に相談するとよい。
・歯がぐらついている間は歯茎に炎症が起きやすく、出血することもある。仕上げ磨きの際、痛がる
場合は、ブラシが強く当たらないよう配慮する。
・歯科でのフッ素塗布や、フッ素入りの歯磨き粉などを上手に使い、虫歯を予防する。
・歯の生え替わりの時期には個人差がある。他人と比べない。
このような場合には…
・ぐらつく歯が気になって触ってしまう低年齢の子。
→触るなと言っても難しいので、口に雑菌が入らないように、触る場合には手を清潔にしてからと
教えてあげると良い。
・乳歯が抜ける前に永久歯が出てきてしまった。
→永久歯が斜めに生えないように処置が必要となる場合もある為、気付いたら早めに受診する。
生え始めの永久歯―必ず仕上げ磨き
生え始めの歯は汚れが付着しやすく、虫歯に注意が必要となる。特に6歳臼歯は手前の歯の陰に
なって見えづらく、磨きにくい。歯の生え替わる時期は、口の中の状態が大きく変わる為、8歳
ぐらいまでは親が仕上げ磨きをしながら、口の中をチェックしてあげるのが良い。12歳臼歯が
生え始める時期は、子供に磨き方をよく教える。デンタルフロスを使用するのもオススメ。生え
始めの低い歯は、歯ブラシを斜め横から入れて、細かく動かして磨くと良い。 生えた歯が成熟し、
安定するには5年程かかるとされており、虫歯予防の為にも、歯科でフッ素塗布をしてもらうのも
有効である。
【感想・考察】
歯の生え替わりの時期は、親や子供も歯に関して何かと気にかける一方で、子供本人に全て歯磨きを
任せてしまうケースも多いように感じられます。私達としても何を、また、どのように伝えるか悩む
ことも多かったので、今回の内容から指針となる情報を得ることが出来て良かったです。参考にして
いけたらと思います。
衛生士 河本